子供たちの帰省を待っていたかのように、庭の花々が満開となった。
去年は小枝まで摘めてしまったせいか、一輪も咲かせなかったツツジが「去年の分まで咲かねば!」とでも思ったかのように大輪の花を付け、まるで、大きな日傘のようだ。
薄紫色がかった真紅の花は若々しい新葉に溶け込んで、何とも言えない立ち姿である。
庭の一角を純白の可憐な花びらで埋め尽くすスズラン、十数年前に岩見沢の姉の家の庭から貰ってきた球根だが、徐々に増え続け、毎年この時期に楽しませてくれる。
自分はそういう趣味は持ち合わせていないのだが、丁度、フラワーアーチを連想させるような姿に成長した木香バラ、綺麗に咲きそろった。
我が家の庭が一番美しい季節である。
今年のGWは娘と息子が東京駅で待ち合わせ、一緒に帰ってきてくれたのだが、お土産代わりだと言って娘が4人分のお弁当を買ってくれた。
国産牛のもも肉をさっぱりとしょう油で味付けし、 どんぶり風に盛り付けた人形町(日本橋)日山の『牛どん弁当』
めかじき照焼、玉子焼、蒲鉾、豆きんとん、甘煮(つと麩、蓮根、里芋、魚肉の揚ボール、筍、ごぼう、椎茸、絹さや、えび旨煮、生姜辛煮がぎっしりと詰まった日本橋・弁松の『二段重ね弁当(お料理の折詰とお赤飯の折詰)』
三河湾でとれたての中(ちゅー)烏賊とヒラメのお刺身で久しぶりの『宴』が始まったが、この日のワインは、次回詳しく述べることになるのだが、前回の家族旅行で買い物を楽しんだ浜松・遠鉄百貨店地階に併設されているエノテカで、この日のためにと、大枚を投じて買ってきた『ブルゴーニュ・ロゼ 2014 バロン・ダヴラン・ア・ボーヌ・ロマネ 』と『アルザス・トリンバック・ゲベルツトラミナー 2014』である。
ピノノワール100%で醸されたロゼワインは完熟したスモモのような味香、アルザスのゲベルツトラミナー (白ワイン)は何種類かの新鮮なハーブを掌で軽く揉んだ時のような複雑な香りと味を楽しんだのであった。
さて、お弁当の出番となったが、残念ながら、極上のワインでお腹は大満足の状態、そこへ「ペロリ」とは無粋の至り、結局、牛どん弁当一つが残った。
無理して食べることは無いと「冷蔵庫に入れて置いて、明日の朝食べようよ」ということになったのである。
さて、冷蔵庫に入れられた“牛どん弁当”には、どんな運命?が待ち受けているのであろうか。