湿度が下がってきて窓を開けっ放しにしておくと風が入りすぎると感じるようになってきた。最高気温も30度以下の日が多くなり、木陰に入ると気持ちの良い季節となった。
一昨日、椎の木の枝打ちを行った。
中世ヨーロッパの姫たちが金に糸目をつけぬドレスで着飾り権威を誇っていたような枝振りの椎の木であったが、剪定を終えた今では、氷上の舞姫たちが身につけるコスチュームのようにスリムな姿に変容した。
枝を打ったあとの始末が大変であった。
生ごみとして出す以外に方法はなく、鋸と剪定用の鋏で30センチ程度に切り刻み、ゴミ用の大袋に詰め入れる。
なんと、12袋にもなったのだ。
今までは梢が2階のベランダよりもかなり高いところにあり、枝の張り出し具合も庭のかなりの部分を占拠していたが、これで完全に夏バージョンから秋冬バージョンに切り替わった。
昨日今日と実感しているのだが、庭を背にした居間のソファーに腰を下ろすと、氷上の姫たちの合間から、夏と秋の入り混じった陽光が降り注ぎ「これから先の季節が楽しみだね」などと言い合っている。