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2010年 01月 12日
お正月に飲んだワインの中に初めて出会ったワインがあった。ナポレオンを生んだ歴史の島.コルシカ島産のワインである。
イタリア半島西部の地中海に浮かぶコルシカ島は、1768年、イタリア.ジェノバ王国領からフランス領となった島である。 同島のワインを代表する葡萄品種.Nielluccio(ニエルキオ)を主に栽培しているPatrimonio(パトリモニオ)という村の醸造所.Antoine Arena(アントワーヌ.アレナ)が作ったワインである。 フランス領であることから当然フランスのワイン法が適用されていて、1976年にCorse(コルス)と表示できるAOC(原産地呼称)が付与されたPatrimonio(パトリモニオ)は、同島に4つあるAOCのうちの一村で、コルシカを代表するワインとして、その歴史を重ね続けている。 初対面となるワイン.Patrimonioを口に含んだ瞬間、予想していたイメージからは大きく隔たる味香に、「おやっ!」という驚きの印象が全身を走った。 古代ギリシャ人に始まったコルシカ島のワイン造りは、ローマ人によって全島に広められたという経緯があるので、専らイタリアワイン-地中海に面したトスカーナ地方のワインを連想していたのだが、このPatrimonioの色調はわざわざ黒色を混ぜ合わせたような濃い赤で、相対的に渋味が強く、野性的な雰囲気を持ったワインであった。 長期保存で酒質の変容を楽しむべき重厚な赤ワイン.Patrimonioは、何時間か前に(3時間くらい?)抜栓を行い、ワインが空気に触れる時間をたっぷりと与えてやった方が良かったのかと、反省した。 Patrimonioの印象が、最近はすっかりご無沙汰しているのだが、カリフォルニアワインのZinfandel(ジンファンデル)の味香の印象に大きく重なったことに、不思議な興奮を覚えたのであった。 ジンファンデルはカリフォルニアワインを代表する個性の際立ったワインで、口いっぱいに広がる濃厚なベリー感が、野鳥や野生動物など少し癖のある肉料理にとても良く合うのだと、ワイン愛好家には非常に好まれているワインなのだが...。コルシカ島のNielluccio(ニエルキオ/Patrimonio)とカリフォルニアのZinfandelの二つの葡萄品種は、学術的な裏づけは何一つとして持ち合わせてはいないのだが、古来イタリアの地で同根であったのではないかと、はなはだ勝手な想像を巡らすに至ったのだ。 現代の科学的な手法でDNAを調べれば、同根か異根かは瞬時に分かることになるのだが、これでは色気も何もなく無味乾燥な世界になってしまう。自分一人で勝手な想像を楽しむことに限れば、このことで誰にも迷惑をかけることはない。 19世紀半ば、ゴールドラッシュに沸くカリフォリニア.ナパバレーに、300種類にも及ぶ葡萄の苗木を持ったハンガリー人がやってきた。 この人物こそが、カリフォルニアワインの父と慕われたAgoston Haraszthy(アゴストン.ハラジー卿)で、1857年、カリフォリニア最古のワイン醸造所.Buena Vista Winery(ブエナ.ヴィスタ.ワイナリー)を設立した創始者で、後にZinfandelの育ての親といわれるようになった人である。 自分は、1976年(昭和51年)10月初め、一団を引き連れてBuena Vista Wineryを公式訪問したことがあったが、そそり立つ岩山を掘り抜いて作られたカーヴ(地下貯蔵所)や歴史的な道具類の展示や記念品の売店が、非常に印象的であった。 セピア色に変色して不鮮明な当時の写真をデジカメで撮り直し編集したものであるが、1857年 Buena Vista Vineyardと、どうやら読むことが出来る。 3代目に当たるご当主.Haraszthy氏は、とても温厚な方で、我々一行を快くもてなしてくれたのだが、物事に非常に感化されやすい質の自分は、それ以降、日常的に飲むワインはZinfandelと決め、一時期このワインにこだわっていたことを懐かしく思い出した。 コルシカ島のワイン造りが古代ギリシャ人に始まり、ローマ人によって全島に広められたという歴史の延長線上に、主としてイタリア系の品種が栽培されているというコルシカ島の現在の姿がある。更に自分の想像を限りなく力づけてくれるものとして、カリフォルニアのジンファンデル(Zinfandel)はイタリア固有の原種であったという諸説があるのだ。 想像は際限なく膨らんでいく。 300種類の葡萄の苗木を持ち込んだというAgoston Haraszthy(アゴストン.ハラジー卿)のトランクの中には、何世紀にもわたってイタリアの大地に根ざしてきたNielluccio(ニエルキオ/Patrimonio)の原種が、古代ギリシャやローマ人によってコルシカ島に持ち込まれ、気候風土に適応しながら、終にはコルシカ島土着の品種と呼ばれるようになって現在に至ったように、その機会さえあらば、カリフォリニア土着の品種.Zinfandelと成り得る充分な気を孕んだ原種の苗木が、幾本か入っていたと類推することは飛躍のし過ぎであろうか。 PatrimonioとZinfandelの味香の印象が重なるのは、目の眩むような時空を超えて交流し合ってきたワイン文化史の営みが齎したものではないかと、暫し、想いを募らせるのだが、果たして如何なものであろうか。
by c-bridge
| 2010-01-12 13:37
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