今年は紫陽花がよく咲いてくれた年であった。
一本は赤味を帯びた濃い紫色のものだが、背丈の低くさに気後れすることもなく、見事な大輪を連ね、日毎に盛り上がっていく「紫陽花の丘」を創りだしてくれた。
もう一本は、薄いピンクと紫と空色が段々織となっていて、華麗なるグラデュエーションの絵巻でも見るように、優雅な世界を楽しませてくれた。
今年最後に咲いた「二つの絵巻」を切り花にして、名残を惜しんだ。
去年は「結実ゼロ」を押し通した夏みかん、「去年は御免ねー」とでもいっているように、ゴルフボール大の立派な実を沢山つけてくれた。摘果もし、自然に落果したものもあったが、このまま完熟すれば、また、ママレード作りが大変だ。
去年は「少しやり過ぎかな?」と思ったほど、空を突くような大木の枝葉を「いがぐり頭」のように刈り込んだのだが、いまは何事もなかったように、新しい枝葉をぐんぐんと伸ばしている。この秋には、また思い切った手入れが必要となってくるようだ。
おおきなオニヤンマやシオカラトンボが庭を行き交い、蝉が、暑苦しさを吐き出しているように鳴き始めた。
オリンピック観戦の日々が続いているが、7月28日に行われた「男子ロードレース 250km」で垣間見るロンドンの街並みは、ハイドパークをはじめとして緑が多く、歴史を感じさせる第一級の都市であることが良くわかった。
特に、ヘリコプターのカメラであったろうか、鳥の眼で俯瞰する時の、テムズ河の蛇行を取り囲む街並みは「さすがはロンドン!」と、思ったものだ。