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2013年 07月 23日
蔵王酒造は宮城県南部.蔵王連峰の麓にあるが、1873年(明治6年)創業の老舗蔵元である。
大ぶりのワイングラスになみなみと注がれた「純米大吟醸 蔵王昇り龍」、白謙の笹蒲鉾を馳走に「何と素晴らしき相性のことよ!」と、自然の恵みと人智の深さに頭の下がる思い。 純米大吟醸 蔵王昇り龍は、酒造好適米「美山錦(地元農家と契約栽培)」を原料米とし、精米歩合50%、アルコール分16.5度のやや辛口、吟醸香(果物のような香り)豊かな旨味の深い逸品である。ラベルの絵柄は、江戸後期の画家「菊田伊洲」の作によるものだそうで、その原画は創業家で所蔵しているという。 蔵王昇り龍のような超高級酒は自分で買って飲むことはほとんどないので、今回のような稀有な機会に恵まれたときは貴重な唎酒(ききしゅ)のチャンス、テースティング感覚で真っ向勝負することも、楽しみの一つである。 蔵王昇り龍について蔵元は「精米歩合を上限ギリギリの50パーセントにすることで吟醸香を抑え、お米本来の旨味を引き出し、濃厚なれど切れのあるお酒を目指した」としている。自分の唎酒評価とおおむね一致するところである。 ちなみに、ラベルに大吟醸と表記しようとする場合は、50パーセント以上の精米歩合であることが求められる。当然ながら、この業界では、可能な限り50パーセントを上回る歩合を競うことになる。今では、35パーセントが当たり前の精米歩合になっているそうだ。 日本酒を多少でも嗜む者であれば、純米大吟醸酒を口にする場合、例外なく「美味しい!」という評価を下すことは間違いのないところであろう。海外でも大好評と聞く。が、超高級酒は「美味しいのだけれども、どれを飲んでも大差がない」ように感じるのは、自分だけなのであろうか。 家で日本酒を飲む場合は、価格が1、800円前後の新潟県産の普通酒「新潟辛口 越の誉 彩」や「伝統辛口 麒麟山」が多い。また、新潟の銘醸酒「普通酒 八海山」が特別価格(少し高めの2、350円)で店頭に並ぶことがある場合は、つい手が出てしまうのだが... 精米歩合を比較してみると、越の誉は70パーセント、麒麟山は65パーセント、八海山は60パーセントである。が、蔵元夫々の考え方や価値観が如何なくボトルに込められていて「いいものだなー」と、いつも満足させられる。 昨年6月26日のブログ“清酒八海山”で「この酒は普通酒ですが、蔵の理念を最もよく表した酒です。いくら良い吟醸酒を造っても、普通酒がおろそかになっては意味がありません。仕事の疲れを癒す普通酒八海山には、一番力を注がなくてはならないのです」と力説する南雲二郎社長の普通酒に対する動じることがない“考え方”を紹介している。 自分が「美味しいのだけれどもどれを飲んでも大差がない」と感じるのは、極端な考え方だが、酒造好適米を35パーセントまで精米してしまうと、本来玄米に含まれる脂質やタンパク質や灰分やビタミンの全てがそぎ落とされ、精米後に残る「米の芯」には、吟醸香(フルーツの香り)を醸すことに優れた成分のみが残り、「普通酒」の出来映えを競うような“米の精”が失われ「みんなよい子」という平坦な退屈な酒の道となるためではないかと、思ってしまうのだ。 例えばワインのように、収穫すべき葡萄の質を高め結果としてワインの質を高める「摘果」を行ったり(ボルドー.メドックの場合、1ヘクタール当たりの醸造ワインの上限を4~5KLに法律規制、規制を上回る余分な果実を摘果)、コニャックのように、白ワインを二度にわたり蒸留したり(樽貯蔵するコニャックの原酒は蒸留まえのワインの量の十分の一になる)、ポルトガルのオポルトやスペインのシェリーのように、水分を発散させ果実に含まれる糖分やエキス分を高めるために、収穫した葡萄を天日干しにする方法(収穫したばかりの葡萄の十分の一くらいになる)がとられることがあるが、世界のアルコール飲料を見渡しても、収穫した原料の65パーセントをそぎ落とし品質を向上?させようとする発想は、日本独特のものであろう。 逆説的となるが、「日本酒を嗜む者が、例外なく美味しい!と目を細め、海外でも大好評の純米大吟醸酒」と出会うことで、八海山のような普通酒の素晴らしさを再認識することができるのではないかと思う。
by c-bridge
| 2013-07-23 17:04
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