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ビジネスサポート・ コミュニケーションブリッジ 代表 石井 吉治 yosiharu(あっと)mis.ne.jp >> WEBサイト ★☆ブログ更新予定☆★ 業務日誌 :月~金曜日 (祝日を除く) 企画の勘所 :日曜日 最新のトラックバック
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2018年 06月 01日
鹿島から東京に出ていくと、見るモノ聞くモノ全てが珍しいモノばかりなのだが、西武百貨店手前の路上で「はあぁー?」と目を丸くした光景に出っくわしたのである。
街路樹を取り囲むように透明な部屋型のスペースが作られているのを見て「何かイベントでもやっているのかな?」と近づいてみれば、仕切りの中には、椅子に腰かけた人や立ち尽くす人など10人ほどの男女が、街路樹の木陰の下で、夫々に寛いでいるのだ。 何をしているんだろうと不思議に思って出入口を覗き込んでみると、何と、その人たちは「たばこ」を吸いながら「ぼーっ」としているのだ。SMOKING AREAと書かれているこの仕切りは公認の喫煙場所であったのだ。 タバコを吸わない自分には喫煙者のご苦労などわかろう筈もないが、JRや私鉄や東京メトロを降りて街に繰り出すヘビースモーカーたちが、ハイライトとかピースなどを手に握り締め乍ら、一斉にこの避難所「シェルター」に駆け込んでくるのであろう。 初めて見るシェルターの風景に「私的であろうと公的であろうと、屋内・屋外を問わず、禁煙エリアは、確実に広がっているんだなー」と心底驚きながら、足は自然と西武の食品売り場に向かっていた。 朝10時、開店したばかりの店内は、何か数量限定とかの焼き菓子の売り場に長い列ができていた他は、西武特有の超混雑にはまだ間がありそうな雰囲気であったが、池袋4丁目駅からキャリーバッグを曳きながら歩き、SMOKING AREAで驚かされたせいか喉の渇きを覚えていたが、元和洋酒売場があった場所近くで新茶の宣伝販売をやっているのが目に入った。 日本橋で330年以上も茶や海苔の商を続けている老舗・山本山が推奨している新茶ならば間違いなく美味しいだろうと「いいですか?」と近寄ってくと「どうぞ、淹れたばかり鹿児島茶です」と手渡された紙コップには非常に濃い色だが若々しいグリーンの新茶が注がれ、口に含むと、若芽のさわやかな香りとうま味が際立ち、喉の渇きが、一瞬にして、癒えるようであった。 山本山の専属と思われるマネキンさんが「静岡茶も試してみましょうか?」と手際良く淹れてくれたのだが、つい、初めて飲むワインの時の癖がでて「鹿児島茶より、心持薄いかな?新茶の若々しい香りが活き活きしていて、とてもマイルドな味だ」とこれまた美味しく頂き、50グラム入り1、080円の両県の新茶を土産としたのである。 銀座に出るのに丸ノ内線がいいか山手線で行くか逡巡したが「時間はかかるけど、久しぶりに新宿回りで行こうか」となったのである。五反田や大崎、品川や田町駅周辺に聳える超高層マンション群に驚きながら有楽町で降り銀座に向かった。 独り留守番の妻に新茶は買ったのだが「何か、お茶のお伴が無いとな・・・」と“銀座あけぼの”と“銀座かのこ”に寄り「“あんぱん”好きだからなー」と交差点を渡って木村屋に行ったのだが・・・ 12時15分前であったが店内は大混雑、驚いたことに、あんぱんの“桜”や“小倉”、“けし”や“うぐいす”や“白”などが山盛りに出されている筈のケースが、ほとんど空の状態になっているのだ。 銀座木村屋総本店の店内で販売される酒種あんぱんは、全量、このビル最上階の工房で作られているのだが、朝一番に品出しされた商品が売り切れて、ちょうど、第2弾が供給されるまでの間(あい)の時間帯であったようだ。 初めて知った事だが、4月4日は、日本記念日協会で認定・登録されている「“あんぱん”の日」だそうだ。 向島・水戸藩下屋敷でお花見の明治天皇両陛下がお飲みになるお茶のお茶菓子として、“あんぱん”をお出しすることになり、“あんぱん”を商っていた木村親子に献上の命が下された。親子は、日本の国花「桜」で季節感を出そうと、奈良・吉野山の八重桜の花びらの塩漬けを取り寄せ、“あんぱん”に埋め込んで献上したところ、酒種の生地と餡の甘味に桜の塩漬けの絶妙な味に、両陛下は大変に気に入り「引き続き“桜あんぱん”を納めるように」とのお言葉を戴くこととなったという。 この日が明治8年4月4日であったそうだ。 我が家は昔から、親子そろって木村屋の“あんぱん”ファンなのだが、いま読み聞かせ中の「想いの軌跡」の著者・塩野七海氏も、人後に落ちぬ、木村屋“あんぱん”の大フアンなのだそうだ。 上記著書の中にこんな面白い文章がある。要旨は下記のようなことなのだが・・・ 「帰国時に滞在するホテルは帝国ホテルと決めている。大概、チエックインは夕刻になるのだが、古都ゆえにネオン規制が厳しいフィレンツェやローマに住んできたので、部屋から見える東京のネオンの光の海は、もうそれだけで生まれ故郷の東京に帰ってきたことを感じさせてくれる。銀座は、娘時代の思い出を残す唯一の街だが、ホテルを出て夕暮れ時の銀座を散策するのが楽しみで、母に連れられて歩いた時代から残っているアンパンやシュークリームを売っている老舗に出会うと「やっていますね!」とか独り言を吐いてはフッと笑う。お互いに健気にやっている者の間でしか生まれない、同志愛のようなものかもしれない。帰国中はホテルで朝食を摂らないのが常だが、その代わり、いくつかの“あんぱん”を買って帰えり、翌朝、部屋でいただくことにしている。日本に帰ってきてトーストパンでもないでしょう。ローマでは手に入れたくても入らない“あんぱん”というわけです」。 塩野七海さんがこんなにも“あんぱん”好きであったとは知らなかったが、たまたま売り場に残っていた“桜”と“小倉”と“けし”をひとつずつ買い、東京駅に急ごうと地下街に下りる階段に足を掛けようとした瞬間、和光の時計塔のチャイムが鳴り響き始め、その瞬間、よくヨーロッパの街で四方からこだましてくる鐘楼の音を思い出した。 時計塔の分針が12時を指す少し前から「ボォンー、ボォンー、ボォンー、ボォンー・・・ボォンー、ボォンー、ボォンー、ボォンー・・・」とゆったりとした四色の音階でチャイムが鳴りだし、そのメロディの余韻が消え去るかと思われる瞬間「ボン、ボン、ボン・・・」と正午を知らせる時報が鳴り響いた。 ロンドン・ウェストミンスターの鐘の音と同じメロディだそうだが、時報を10回まで数え「急がねば」と日本橋に向かった。 丁度お昼時、高島屋から東京駅に至る通りに軒を連ねる食べ物屋さんにはサラリーマンたちが長々と並び「昼ごはんを食べるのも大変だ、自分にも、あんな時があったなー」などと考えながら、12時33分のひかりに乗り込んだのである。 家に帰り、祝賀会の模様や東池袋界隈の話しなどをぽつらぽつらと話しながら淹れた鹿児島新茶の美味しかったこと、一服した後で検索してみると、山本山のHPには、両県の50グラム入り新茶は「在庫切れ」となっていたのであった。
by c-bridge
| 2018-06-01 16:29
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