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2018年 10月 26日
前年夏の初戦「グラニコスの会戦」は、「庭に無断で入り込んだ若造を相手にする暇はない」と、3万5千のアレクサンドロス軍を見くびった為に大敗を喫したペルシア王ダリウスであったが「今度こそは、目に物見せてくれようぞ!」と自ら大軍を率いて首都スーザを発ち、シリア北部の重要都市アンティオキアに向かった。
マケドニア王アレクサンドロスとペルシア王ダリウスとの一騎打ちが目の前に迫ってきた。 ペルシア軍がアンティオキアに向かったという確実な情報を得たアレクサンドロスは「一刻も早くタウルス山脈を越え地中海に面するタルソスに着かねばならない」と全軍に檄を飛ばした。 ゴルディオンからアンカラ、カッパドキアを通り、アナトリア地方を一刻も早く通って地中海に出なければならないのだが、この地方の複雑な地形を根城とする小部族を制圧しながらの行軍となる、が、この時も、アレクサンドロスは攻撃命令は出さず「徹底抗戦を選ぶか、平和裏の開門を選ぶか」の選択を迫り、闘わずして総ての小部族を制圧し、悠々とタウルス山脈を越え、一兵の死者も出さずに、驚異的な速さで地中海を望む「タルソス」に着いたのである。 一方、王ダリウスは、ペルシアの首都・スーザからエーゲ海西海岸のサルディスまでの3000キロにも及ぶ「王道=全線舗装の直行道路」を行軍するのであったが、随所に設営されている軍の詰め所で休養を取りながらの行軍、アレクサンドロス軍を超特急とするならば王ダリウス軍は各駅停車の鈍行ということになる。 複数の斥候からダリウスの行軍情報を得たアレクサンドロスは「決戦までは間がある」と判断、タルソスで待つ間を兵士の休養に当てるだけではなく、これまでに制圧してきた後方の国々に反乱の兆しはないか?本国や他の市国家から合流してきた交代要員の実戦訓練は充分か?などなど、この時間的な余裕を最大限に活用していたのである。 王ダリウスがシリア北部の重要都市アンティオキアに到着した時はすでに季節は晩秋であった。 タルソスからイッソスを通り地中海沿岸を南下してくるであろうギリシア都市連合軍との決戦場を「アンティオキア」と決め、待ち伏せする態勢を敷いていた王ダリウスであったが、敵軍はなかなか現れない。次第に、王ダリウスはこの決定が不安になってきて、確実な敵方の情報が無いまま、ルピウス山麓の東側を迂回し「イッソス」に向かってしまったのである。 充分な休養と戦略・戦術を再確認したアレクサンドロス軍は、王ダリウス軍が待ち構えているであろうアンティオキアに着いてみれば、すでにペルシア軍はイッソスに向かった後、アレクサンドロスは複数の斥候の情報を分析し、ルピウス山麓の西側を北上、全軍でイッソスに向かったのである。 西側は地中海に面し、東側には低い丘陵が連なるという海と丘陵に挟まれた3キロ四方しかないイッソスの平原に、王ダリウスは20万の大軍を引き連れて到着していた。 一方、アレクサンドロス軍は、歩兵2万4千と騎兵5千、雑兵を入れても3万に満たない規模、「ダリウスはイッソスで勝負に出て来る」と確信した若き王は、イッソスに向かう行軍中に戦略・戦術を総点検「これが最終の闘い方だ!」と各隊の指揮官たちに伝達、指揮官たちは、命じられた通りの陣形に整えながら軍を進め、イッソスの平原に着くまでに、全軍の布陣が完了していた。 イッソスの平原に着いた王ダリウスは「どう戦うべきか」について、自分自身の確固とした考え方を持たないまま、多数の御意見番や顧問の意見を聴取し始めた。一応の結論が出るには出たのだが、その結論に思い悩む王を見た配下の指揮官も「様子見」にならざるを得なく、命を賭ける兵士たちも「おいおい、どうなってるんだ!」と戦意が失せていく。 イッソスの平原を二分するビナロス川の向岸を埋め尽くすペルシア軍を観察したアレクサンドロスは、騎馬軍団が占める右翼を除く戦線の全てに柵が張り巡らされているのを見て「敵は攻撃して来ない!防御を固めている!」と判断、そして、何重もの柵で守られている戦線の中央部を指さし「ペルシア王はあそこだ!」と叫んだのである。 敵は攻撃して来ないと見たアレクサンドロスは、厳重な見張りを立てた上で、全軍に丸一日の休息を与えた。兵士たちはぐっすりと眠り込み、腹ごしらえも充分に済ませた。王の様子を見に来たパルメニオンが眠り込んでいるアレクサンドロス見て呆れたという。 会戦が始まる紀元前333年11月の朝は快晴、先に戦場に入ったペルシア軍は20万の軍団を四段の層に分けた陣形を敷く。 2万を超える帝国の誇り・騎馬軍団が第一層、同じく2万を超える戦闘のプロ中のプロと言われるギリシア人傭兵で編成された軍団が第二層、第三層は「不死身の男たち」と呼ばれる精鋭部隊の1万が傭兵軍団のすぐ背後に続き、ダリウスが乗る戦車を囲むように陣取っている。 ダリウスの目論見は第一層の騎馬軍団で勝負を決し、第二・第三層でダメ押し、不死身の男たちの後に続く第四層は予備軍という余裕の陣形である。 早くもダリウスは自軍の一部に川を渡らせ、ギリシア側の横手に配した。 この一隊がギリシア軍右翼の突撃を阻止している間に、自軍右翼の騎馬軍団による猛攻撃によって、ギリシア側左翼の騎馬軍団を総崩れにする特命を帯びての渡河であった。 ギリシア人の物語Ⅲ―新しき力その7に続く
by c-bridge
| 2018-10-26 17:41
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