時事問題やトピックスなどは取捨選択して全記事を読むものや大見出しや解説だけ読むものなど色々だが、週1や隔週などで掲載されるシリーズは待ち遠しいものが多いが、多分、紙面のオアシスという意味合いがあるのであろう。
朝日新聞の逸品紹介コーナー「そばに置きたい」もそのひとつなのだが、1月30日は「日本酒の魅力再発見 リーデル・オー・フォー・トゥー大吟醸グラス」であったが、その中で「日本酒の風味は多種多彩でフレンチやイタリアンとも相性が合うものが沢山ある。グラスの一番ふくらんでいるあたりまで大吟醸や吟醸酒を注ぐと、味とともにフレッシュな果物や花のような香りを楽しめる」という主旨の紹介であった。
リーデルのグラスを晩酌ワインに使い始めて早や2年近くになりとても気に入っているのだが、毎晩何気なく使っているグラスが「そばに置きたい」で取り上げられるとは思ってもみなかったのだが、ワイングラスの先駆者として260年以上の歴史を誇るリーデルのクリスタルグラスを「そばに置く」事になった経緯については、これまで何度か、ブログで述べてきたところである。
晩酌用のワインをグラスの膨らみ辺りまで注ぎワイン揺らしながら香や味を楽しむのだが、他のグラスに比して、その「膨らみ具合」がワインの香や味をより引き立ててくれるのであろう。これまでの使用実感から評して「逸品紹介」の主文には嘘偽りはないと断じることができる。
オーストリアの名門企業リーデル社は、ブドウ品種ごとに、例えば、赤ワインならばカベルネ・ソーヴィニヨン、白ワインならばシャルドネなど、そのワインの特徴や個性を最大限に引き出す理想的なグラスの形状を発案した世界初の企業なのだが、単に企業の論理のみで開発されるものではなく、名だたる世界のワイン生産者から成るワークショップでテースティングを繰り返し、理想的なグラスの形状が作り出される。
鹿島の家に葡萄品種別のグラスを買い揃える事は考えられないが、毎晩お世話になっているリーデルはソーヴィニヨン・ブランなどの白ワイン用のものだが、ひとり飲みの場合は、赤ワインも日本酒もこれで済ませている。
このリーデルは掌にすっぽりと収まって持ち易く安定感があり、使用後の洗浄も洗い易く水切れが良く、クリスタルなので割れずらく(比較的)、常に「そばに置きたい」と思う晩酌専用のグラスである。