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2021年 07月 02日
ローマを始めナポリ、パレルモ、フィレンツェ、ミラノ、トリノなどイタリア全土12の都市で開催された第14回FIFAワールドカップ・イタリア大会(1999年6月から7月)、トーナメント戦を順調に勝ち進んで4強に残ったイタリアは惜しくも準決勝で敗退、7月8日の決勝戦はアルゼンチンを制した西ドイツの優勝で熾烈を極めた大会は終わったが、7月7日夕刻から始まった前夜祭コンサートの「三大テノール」は、世界中のファンの脳裏に深く刻まれた世紀の競演となった。
コロナ、コロナで重苦しい日々を過ごしていたが、3月20日(土)深夜に放映されたNHK・BSプレミアム「前夜祭コンサート三大テノール」に身も心も引き込まれて、鬱積していた異物が「すーっ」と解けはじめて、気分が爽快になっていく感覚を憶えたのである。 コンサート会場は3世紀初頭にローマ皇帝カラカラによって建造された世界遺産のカラカラ浴場、テノールの最高峰ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスの三者三様のパフォーマンスに6、000人の観客の万雷の拍手が鳴り止まない。 念には念を入れてBlu-rayレコーダーに録画したものを妻と心行くまで鑑賞したのは翌日の事であったが、入日の残照を受けて始まったこの世紀のコンサートの一部始終はイタリア放送協会が全世界向けに放映し、この時ばかりは、民族や宗教を隔てる分厚い壁も霧散して、世界8億人のファンが視聴したという。 会場を埋め尽くした観客もさることながら、初夏の浩々とした満月を借景にしたカラカラ浴場のパヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラス、好敵手同士の個性豊かなテノールを最大限に引き出すのはズービン・メータ指揮によるフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団とローマ歌劇場管弦楽団、一糸乱れぬ大演奏が、月の夜空に響き渡る。 90分にわたるコンサートの楽曲は、歌劇「誰も寝てはならぬ~トゥーランドット」やミュージカル「キャッツ」や「ウエスト・サイド・ストーリー」、シャンソン「バラ色の人生」、そして、イタリア民謡「帰れ、ソレントへ」や「オ・ソレ・ミオ」など誰の耳にも馴染み深い名曲の数々を歌い上げ、まさに「永遠に心に残る世紀の競演」であった。 この決勝戦前夜祭コンサートを開催することになった直接の理由は、白血病との闘いに打克ったホセ・カレーラスの復活を心から祝おうとするパヴァロッティとドミンゴの彼に対する敬愛の念の深さであったと言われ、コンサートの収益の一部は白血病の研究と、骨髄提供者の登録支援事業に財政的支援をするホセ・カレーラス国際白血病財団へ寄付されたそうだ。 世界を沸かせたこの三大テノールコンサートのレコードの売り上げは驚異的なものであったという。 発売3日間で50万枚、1ヶ月後には300万枚、そして、最終的には、クラシック界最大の1600万枚のベストセラーとなって、その影響は世界中に広がり、New Yorkをはじめとした世界各国の首都で再演が続いた。 これまで、この世紀のコンサートのDVDを手にすることは出来なかったのだが、幸いにも、BSプレミアムの深夜放映で巡り合う事が出来きて、ダビングした映像を何時でも視聴することができるようになったのだが・・・ 豊麗な美声で聴く者を魅了し続けてきたルチアーノ・パヴァロッティは2007年9月に永眠、往年の美しいテノールに限界を感じたホセ・カレーラスは「オペラのキャリアは終わった」と宣言し、85歳となった指揮者ズービン・メータの引退も囁かれていて、人の世の理とはいえ、胸に残る人たちの退場は、寂しいものである。 然して、巨人たちの変わらぬ美しい声でスーパー・テノールの一角を守り続けているのはドミンゴだけとなったが、2011年3月11日の東日本大震災から丁度ひと月後の4月10日、プラシド・ドミンゴ・コンサート・イン・ジャパン2011がNHKホールで開催された。 放射能汚染を恐れて多くのアーティストたちの来日公演がキャンセルされる最中の公演で あったが、彼は「こんな時こそ、日本のファンに報いなければ」と予定通り来日、数々の名曲を熱唱してフィナーレを迎えアンコールに応えて歌ったのは、大震災で亡くなった大勢の方々と被災者に心を寄せた鎮魂歌「ふるさと」、ドミンゴのたどたどしい日本語の歌声に名残を惜しむ観客たちの唱和で大合唱となった忘れ得ぬ感動のコンサートであった。 20世紀最後の年の古都ローマ、初夏の夜空にぽっかりと浮かぶ満月に誘われ、1700年の眠りから目覚めたかのようなカラカラ浴場で世界を魅了した三大テノールのあの日から、12年後のコンサートであった。
by c-bridge
| 2021-07-02 17:01
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