年末ギリギリの抜糸であったが、お蔭様で例年通りのお正月を迎えることができた。
シャンプーをたっぷりと使い、両手で頭をゴシゴシと洗い、ザーザーとお湯で流す爽快感はなんと表現すれば良いのであろうか。シャボンを髭面にジャブジャブと塗りたくり、熱い湯の中に浸していたタオルを絞り、顔を蒸す。再びシャボンを顔一面に塗り、ジレットでシャッシャッと剃りあげ、両手でお湯をすくい顔を洗う満足感をなんと語ればよいのか。
普通のことを普通に行える幸せを改めてかみしめた次第。
気を取り直し、迎春の松飾も整えることができた。
梅もどきも万両も水仙も菊も松も、すべてが裏山から頂戴してきた自然の恵みである。神棚に供える『お供え餅』を乗せた『ウラジロ(ウラジロ科の常緑シダ』も毎年のことである。
ありがたいことだ。
今年の初詣は例年通り竹島であったが、橋の上は殊のほか風が強く、参詣者はみな背を丸めコートの襟をたてながら、足早に行き来していた。
初めての『八重椿』が咲いた。
暖かな正月の陽光を受けながら、花の芯まであかあかと燃えているようであった。
さあ、新しい年が始まった。
歳はもう要らぬといってみても仕方がないこと。他人から見て牛歩のごとき生き方になろうとも、家族が仲良く健康に暮らせるよう祈り、そうして、自然の恵みに感謝しながら、間違いなく前進できるよう、今年も着実に歩を進めよう!