今朝、我が家の庭にも『初音』が届いた。
「ホホッケキョ、ホホッケキョ」とまだまだ一人前のなき方ではないが「今年も聞けて良かったね!」「うん、しばたく楽しめるね」「去年の鶯は最初から見事ななき方だったよね」「うん」などといいながら、暫しの間妻と聞き入った。
ベッドサイドにはいつも携帯ラジオや懐中電灯やエアコンやTVなどのリモコン類を置いているのだが、もう一つ不思議な形をした「ツノツノ」と呼んでいるものがある。
掌に握って力をいれたり緩めたりしていると気持ちが良く、握力が増えるといわれている民芸品だが、水上温泉(群馬県.水上町)に旅をしたことがあったが、そのときに妻が買ったものだ。
奥利根の渓流が美しい『水上館』という立派な大きな温泉ホテルであったが、松戸の社宅に住んでいたときであったが、息子の高校入学祝いにと家族で出かけたのではなかったかと思う。
温泉の売店で買ったものと全く同じものが『上毛高原駅』に隣接する観光土産店でも売っていて、値段が温泉よりも安いといって、娘と妻が騒いでいたことなどを思い出す。
そういえばこの頃の息子は『尾崎 豊』にはまり込んでいて、彼の歌を上手に諳んじていたが、黒の革ジャンが欲しいと言い、進学祝に買ってあげた。
この革ジャン、得意満面で水上温泉に着込んで行ったまでは良かったのだが、何かに接触した瞬間に右側のポケットの辺りを引き裂いてしまった。
これまでに、いろいろなことがあったものだ。
この『ツノツノ』には貴重な歴史がある。
市民病院のベッドの上で、延命治療中のおばあちゃんに何回も何回も握って貰ったり、岩見沢の姉のお見舞いにいったときに、何日も握って貰ったりしたのだ。
今は妻が日常的に使っているのだが、飴色に輝くこの『ツノツノ』は、我が家にとってのお宝である。