月に一度ほど散髪に出かけるが、よくもまあ髪の毛というものは律儀に伸びてくるものだ。
いきつけの理髪店なので、黙って座ればいくらうとうとしていても、いつも通り仕上げてくれるからありがたいものだ。
手と足の爪もあきれるほどよく伸びる。
爪切りは必需品でどこの家にも二つや三つあるわけだが、我が家には『日本橋木屋本店』謹製の『爪切』がある。
木屋の創業者は、大阪.豊臣家の薬種商という御用商人であったようだが、時代が変わり、家康の招きで江戸に下ってきたという。
日本橋室町に刃物店を創業して210年が経つのだそうだ。
いつのことであったか、所用で東京に出た折、日本橋の木屋本店では春と秋にある大売出しをやっていた。丁度お昼休みの時間帯であったので、近くに勤務するサラリーマンでごった返していた。
店内をみていると『爪きり』が良く売れる。
お店のスタッフに聞くと「この爪切りは良く切れてデザインが良いと大好評です」という。
刃の部分がスポッと入いる『鞘』つきで、その上、切れ味が抜群なのだ。それ以来、手も足もこの木屋の爪切りにお世話になっている。
木屋のホームページによると、4月の初旬に売出しがあるそうだ。